銀河アリスを応援したい週末

銀河アリスが凄い。

現在3000とも4000とも言われるVtuberに一際気になる存在がいるので、誰にも頼まれていないし、望まれてもいないが勝手に推していこうと思う。

銀河アリスである。

そもそもバーチャルyoutuber(略したものが前述したVtuber)とはなんぞやと思う方もいるかもしれない。
にわか丸出し丸の私めが説明するのもおこがましいが、ニコニコ百科にはあるものの未だウィキペディアにページが存在せず、取っ付きにくい部分も否めないので許していただけないだろうか。


ざっくり言うとキズナアイ以降アバターを使ってyoutuberっぽいことをする者たちである。色々な感情を飲み込んでここではこういう定義でお願いしやす!


まあそうはいっても、アバターというガワを使ってなんやかんやするというのは、昔から行われていることであり、僕が知っているだけでもバーチャルネットアイドルちゆ14才というコンセプトと、blogがあった。これの後続でものすごい数のバーチャルネット○○が生まれたので、発想としては超新しいというわけではないと思う。

なんなら紀貫之土佐日記もそれの亜種といってもいいのではないだろうか。それは言い過ぎか。


いずれにせよ、本当の自分にガワをかぶせるという古くからある欲求に、現代技術が合わさって、キズナアイをはじめとする3Dモデルをアバターとすることが今流行りに流行っているのだ。


で、これの何が良いかというと、アバターを使うことで、中の人の美醜、それどころか性別すらからも我々は解放されることとなる。
現実問題、どーしても、配信者やyoutuberの容姿や性別というのは無視できない要素である。
性別に関して、男が女の振りすることはネット上ではまれにあることだが、文章のみのやり取りで意思疏通が可能なことが大きいと思う。

僕のようなクソブサおっさんが可愛い女の子を演じていても、ネット上でのみなら判別は非常に難しい。

しかし、顔を付き合わせて、声を交わしてでは即座にバレる。

クソブサおっさんこと僕が可愛い女の子になるものの、ボイスチャットやリアルで会おうとか写メの要求を断固突っぱねるのはこれが大きな要因である。
だからネット上で可愛い女の子を見つけても注意が必要である。そのうち9割は僕だ。

最低限バレないためには女声の習得が必要だが、これは非常に難しい問題で、単純な声の高さに加え、倍音やフォルマント周波数との関わりが示唆されており、一筋縄ではいかない。
ちなみにこの難題をクリアした可愛い声のおっさんが残り1割である。


Vtuberアバターボイスチェンジャーやボイスロイドを組み合わせて性別の壁を突破してくる。地声当ててくる猛者もいるが、まあそれは置いておこう。

一例をあげると、のらきゃっとさん(中の人の性別は男性)については、魂が男であるがゆえに安心してガチ恋できるという、もう何か倒錯したような意見が見受けられる。

それはさておき、前述した理由抜きに、アバターで色々やるというのは、そもそもめちゃめちゃ面白そうである。
というか実際に面白いのだろう。初めは指で数える程だったVtuberがグイグイと数を伸ばし、今となっては本当かどうか知らないが、3,000とも4,000とも言われるVtuberがいるそうだ。


しかしながら、世の常なのか、いったん流行に乗り、参入者が増え、競争が激しくなると、業界全体の疲弊や差別化のため過激化につながるという、なんとも悲しい路線に乗っているのが現状ではないだろうか。


そんななか、あえて、銀河アリスである。

ようやっと本題。

まずは銀河アリスの設定について触れると、地球に侵略している宇宙人であり、ごきげんようです、地球人類さん、や幸福に降伏してください、というのがキャッチフレーズなのだろうか。

しかし、ものすごーーく野暮なことを言うが、そんなことはどうでもいい。


銀河アリスはおおむねアシスタントのネコちゃん(複数名いるがシリーズ毎に交代のようだ)と2人で様々なことについて会話していく(これを侵略すると称しているのだが)形式が動画のほとんどを占める。大体が5分から10分程度にまとまっている。
銀河アリスのとっちらかって、かつ幸せそうな話は何とも言えない味がある。
宇宙級アホ?と公式サムネの字幕にあるように、基本はボケボケなアリスだが、その瞬発力やすさまじく反射神経が試されるトークとなっている。
脳と口の距離がものすごく短いに違いないと僕は踏んでいる。ひょっとすると脊髄と口が直結しているかもしれない。何せガワはアバターなのだ。
そうでなければカレーにメリケンサックを入れるという発言は出てこない。インドを頑なにインディゴと主張して曲げなかったり、理屈よりもインパクトや口当たりの良さを優先しているきらいがある。

このように無軌道なアリスに対して、ツッコミ役となるアシスタントの個性が出る。
クロちゃんのように瞬時にツッコミをいれても面白いし、音楽家回やカレー回のようにすこし放置して、話を広げさせても面白い。

そして会話だけでなく、銀河アリスはキビキビ動く。この動きもまた楽しい。バレエダンス経験者とのことでよく動くし、カレー店主に踵落としを決めたシーンを見ればわかるが、身体能力が高い。

以上のようにほとんど話と動きだけで動画を成り立たせているのだ。

お笑い芸人さんではないので、冷静に文字起こしをすればそこまで面白くはないのかもしれないが、なんといっても銀河アリスの所作には魅力がある。本当に楽しそうに話すし、動くのだ。
そこに引き込まれる。中毒性があると思っている。


ゲーム実況も無くはない(今のところマリオカートのみ)が、多くのVtuberがやっているアプリやゲームにワイプで表情だけ出してというような形式は銀河アリスには似合わない。

 

そして、何より特筆すべきはダンスである!
今現在ニ本のダンス動画が投稿されている。
いずれもエフェクト、分裂など、これぞバーチャルだ!というような要素が盛り込まれている。

一本目、DA PUMPさんのUSAではエフェクトかけすぎてダンスがよく見えなかったが、最近投稿された侵略のススメでは、その魅力に触れることができる。

具体的には、侵略×3イカ娘チュ!の部分。振り上げた腕を美しく巻きながらのレベルの高いターンに目が行くし、イカんでしょ、のところまでの単純になりがちなステップでもしっかりとメリハリがある。

本当はもっと~持っているでしょあなたも、では僕のPCスペックではカクついていたが、WACCダンス的な、腕の動きだけで魅せるような振付になっている。
持っているでしょ、では星のエフェクトが入ることも見逃してはならない。
僕の環境ではカックカクなのだが、このエフェクトが一つVtuberならではだと思う。


そして、個人的に一番気に入っている、う~とんでもない、の部分のハイキックである。しっかりと頭の位置まで足の上がったすばらしいモーションである。
これまた、ものすごーーく野暮なことを言うが、女性で少ない予備動作であそこまで足が上がるのは感服に値する。さらに言えば中の人の足首超強い部分はまだ見せていない感じもあり、そら恐ろしい。

サビの腕回しもリズム感が楽しく、そうかと思えばアダルトコンテンポラリーっぽいような足さばきも入っており、非常にレベルが高い。

振り付け師としてもモーションアクターとしても、凄い。ついでにトークも明後日の方向に凄い。謎レポートも凄い。


どうしてこんな生粋のエンターテイナーを放っておいたんだと叫びたい。


このように大変に魅力的な銀河アリスであるが、登録者数も動画再生回数も、僕が期待したほどではない。
これはもう完全に余計なお世話であるが、そういうわかりやすい数字が出ないと、企画が潰れるのではないかと危惧している。

そんなわけで深夜テンションで慌てて筆を取ったが、うーん。
魅力は伝わっただろうか?変な押し付けになってないだろうか?

そのまんま動画をみてもらえるのが一番手っ取り早いので、黙ってリンクを貼るだけで良かったかもしれない。

https://www.youtube.com/channel/UCT1AQFit-Eaj_YQMsfV0RhQ

是非!