中毒者の呻き声

何人たりとも台湾プロ野球の魅力から逃れることは出来ない。

特に台湾プロ野球の応援が凄く良いのだ。

もう詳しく言う必要もないだろう。
峮峮によるいつものあれ、すなわち陳子豪の応援歌にはまりにはまった。youtubeの自動再生をonにしておくと大抵作業用陳子豪になるのでおすすめである。

話がそれた。きっかけはまあ、ボディラインビタビタに見せるかわいい女の子のダンスであった。

しかし、ある時ふと気付く。脳内を支配するリズム。鳴り止まないメロディ。てーれてててー。何だろうこれは?
そうなったら中毒の始まりだ。
鮮やかに蘇るコールリーダーの小気味良い煽り。
チャー!リー!チェンツーハオ!
腕を振ることを静止する術は無いのだ。


げに恐ろしいことに、ここから台湾応援歌中毒は飛躍的に進行する。

兄弟といえば王威晨のホーホホホー、張志豪のオーパーシーハオ、王勝偉の腕降りダンス、高宇杰の(たぶん)一塁側と三塁側での掛け合いからのオーンファイヤ!いずれもあなたの頭の片隅にこびりつくであろう。

ワンボーロンのラミゴ時代の応援歌は好きだぜロッテ(夢花火)と同じメロディラインのはずだか、気がつけば、ヘイヘイヘイ!オーボーロンダーワン!となっている。

ガーディアンズはやおら格好いいギターソロを連発して、中でも胡金龍のやつなんてもうね。
イントロの壮大さったらない林哲瑄も格好良い、ウィ!アー!ナンバーワン!も良い味出している。
チーム応援歌では数年前の北方王者は少しメタルっぽさもあり、実に雄々しい。

林立の応援歌は言わずと知れたロックマン2/ワイリーステージ1(思い出は億千万)である。
他にもサクラ大戦/激帝やらとにかくキャッチーなメロディが多く楽しい。


さて、恐らく野球での応援歌というのは日本、韓国、台湾くらいの文化だろう。
それぞれ微妙に違いがあって、チアを内野席に置いて楽しいのは日本のアマ(特に社会人)、韓国プロ、台湾プロだろう。スピーカー、マイクの持ち込みは韓国、台湾のみではないだろうか。
日本プロは応援団を外野席に置き生演奏するのが特徴だろう。意外と内野席はまったり楽しむイメージだ。高校野球(甲子園)になると吹奏楽部が合流してえらい豪華になる。生演奏を基本とするため、日本の応援歌ではギターソロなどは無いだろう。たぶん。

そして日本韓国(とガーディアンズ一部)に共通なのは譜割りが難しい。メロディも覚えて、歌詞も覚えて、リズムも覚えてとなると結構大変である。韓国にもセクシーなチアはいるが、踊りのフリは難しい。

私は贔屓チームの応援歌ならある程度歌える。しかし手拍子やコールと合わせるとなるともう難しい。同一リーグに関しては歌えないが聞けば薄ぼんやりと解る。リーグ違いとなるともう怪しい。代表選手ならわずかに認識してるかしていないかくらいである。

浅いにわかめと石を投げられるかもしれないが、ライトなファンとしてはこれくらいのレベルの人って結構いないだろうか?
そしてハングルわからないが韓国の応援もこの傾向が強い。有名楽曲からメロディをとってくるものはあるものの、個人的にはなかなか歌うとっかかりすら作れないものが多いと思う。


そこへ持ってくると、台湾応援歌は覚えやすい。子供が覚えやすいようにと気を払っているのかもしれないが、子供は複雑怪奇でも覚える。本当に助かるのは我々オッサン層である。
メロディガッツリ聞かせたり(林立なんてゲームBGMの部分は聞きに回っている)、掛け合いや小気味良いテンポになるような工夫がなされている。歌詞も比較的少ない。
フリも真似しやすい。陳子豪のあれを踊れと言われれば、完成度はともかく、私は踊りきる自信がある。

同じメロディ(夢花火)で好きだぜロッテとワンボーロンを比較すると、

ラララ… オイオイオイ!
ラララ… マリンズ!
ラララ… オイオイオイ! ラララ…
ラララ… 好きだぜロッテ!
ラララ… オイオイオイ!
ラララ… マリンズ!
ラララ… オイオイオイ! ラララ…
千葉ロッテマリーンズ
 がロッテ。

ラララ...ヘイヘイヘイ!
ラララ...オーボーロンダーワン!
ラララ...ヘイヘイヘイ!
ラララ...ボーロンダーワン
(繰り返し)
 がラミゴワンボーロン。

どうであろうか。

※ラミゴも実はこのあとリズム変わってズイチャンワン!ジンパイワン!ズイチャンジンパイボーロンダーワンと続くが。

同じメロディでもずいぶん違う。どちらも格好いいが、マーリンズと好きだぜロッテとか変化して千ー葉ロッーテマリンズの部分はちょっと譜割りが難しい。慣れればすぐだが。
台湾はラララも歌わなくて良い。ボーロンダーワンさえ覚えていれば事足りる。慣れる必要もないだろう。

そして覚えやすくてキャッチーなので知らず知らずのうちに頭にこびりつく。
日常生活に空想BGMがかかるようになるまで2週とかからぬ。空想BGMでは満足出来ず手が空けば本家を拝む。
かくして、立派なジャンキーが生まれるのである。

台湾野球から逃れることは何人たりとも出来ないのだ。